SEO対策やWEB集客を成功させるには、事前の要件定義が必須項目です。
多くの場合、ホームページ・SNSを公開開始してしまった後、思ったよりも”集客がない”・”成果に繋がらない”と後手後手の対策をしてしまいがちです。
先日も、全国向けに大々的にTV CMを放映し、情報メディアを発信しておられる事業者様も、「メディアを立ち上げたものの、ネタ探しが行き当たりばったり」でと仰っておられたので、こちらの要件定義書を共有させて頂きました。
しかし、多くの場合は順番が逆でして、ホームページやSNSなどの、包括的な戦略は立ち上げる前の要件定義や市場リサーチで8割は決まっているのです。
リサーチや要件定義の詰めが甘いまま、発信をしても成果は限定的です。
貴重な宣伝資源を無駄打ちしないためにも、下記項目の細部をよく詰めておくことが重要です。
まずは、一般的なWEB戦略(ホームページ・SNS発信)集客を成功させるにあたり、最低限必要な項目をご紹介させていただきます。
【1. 読者属性(最低限この粒度)】
● 基本情報
・年齢
・性別
・業界
・会社規模(従業員数・年商・事業フェーズ)
担当領域(経営/マーケティング担当/現場兼務 等)
デジタル理解度・Web活用状況
・X(旧Twitter)運用経験の有無(投稿頻度/フォロワー規模/主な目的)
・Facebook運用経験の有無(同上)
・YouTube運用経験の有無(同上)
・Instagram運用経験の有無(同上)
ホームページの有無と役割
・名刺代わり/集客/採用/実績掲載/その他
・有の場合:どこに、どのように依頼し、どのような結果が出ているのか
・無の場合:なぜホームページを持たないのか
現在のWeb活用レベル(0〜5段階程度で可)
0:ほぼ使えていない
1:HPはあるが放置
2:SNSに時々投稿
3:問い合わせ導線が存在
4:広告・SEO・アクセス解析を部分的に実施
5:戦略的に運用し成果が出ている
● 行動背景
・なぜこの記事を読むのか(きっかけ・状況)
・現在抱えている「痛み」と「欲求」は何か
・過去に試したIT施策(成功例/失敗例)
・どの程度の専門用語が許容されるか
(例:E-E-A-T/KPI/LPO/CRO などをどこまで前提にしてよいか)
● 認識している現状
・問題の深刻度(漠然とした不安/課題を自覚/数字で把握済み など)
・何を理解していて、何を理解していないのか
・具体的にどのプラットフォームについて、何の情報を主に欲しているのか
【2. 記事の目的・到達点(必須)】
・読者に何を「理解」させたいか
・読了後にどのような「行動」をさせたいか
・読者の意識をどこからどこへ移動させたいか(Before → After)
・媒体として達成したいKPI(PV/滞在時間/会員登録/DM誘導/啓蒙 など)
※「なんとなく啓蒙したい」「興味を持たせたい」といった表現のみでは定義として不十分なため、可能な限り具体的にご提示ください。
【3. 記事レベル・専門性の指針】
・説明レベルの基準:
小学生/中学生/高校生/一般ビジネス層/経営者 のいずれを想定するか
・用語レベル:
デジタル関連用語について、どこまでを前提知識とし、どこから説明が必要か
例)「SEO」「DX」は説明が必要か、不要か
「GA4」「CRM」「LTV」などの用語は扱ってよいか
・デジタルの世界を、比喩抜きでどの程度まで具体化するのか
(概念レベル/施策レベル/ツールレベル)
・図解・比喩表現の許容範囲
・データ・根拠をどの程度の比率で盛り込むのか
・主張の強さの基準(断定的/控えめ/中立)
【4. 必須で盛り込むべき内容と、盛り込まない内容】
● 盛り込むべき項目
・優先的に伝えるべき概念・メッセージ
・経営者視点で特に重要と考えるポイント
・具体例の有無(事例数・粒度の目安)
・読者のどのような誤解を正したいのか
・業種に依存する例示の可否(業界を限定した例を出して良いか など)
● 避けるべき内容
・批判を含む表現の線引き(どのレベルまで許容されるか)
・専門用語の出し過ぎ・簡略化し過ぎのどちらをNGとするか
・比喩表現の扱い(完全禁止/過度な多用のみ禁止/抽象比喩のみ禁止 など)
【5. 記事構成の固定パーツ】
・リード文の役割(ストーリー型/問題提起型/結論先出し型 等)
・見出し構成(何段階構造にするか)
・各セクションの目的(現状認識/課題提示/解決策/行動喚起 など)
・CTA(誘導)の有無と位置
・表現禁止ワードや媒体固有のルールの有無
6. 価値提供記事として参考にすべき文章・メディア
・参考にすべき媒体(URL)
・参考にすべき記事(URL)
お手数ですが、
なぜその参考メディアが、
読者に価値と次の一歩(未来)を提供できていると判断されたのか、
その理由についても併せてご共有いただけますと幸いです。
【7. 成果物イメージ(最重要)】
記事完成後の「理想の姿」のサンプル
例:
「このレベルで書いてほしい」
「この構造を踏襲してほしい」
「ここまでの深度にしたい」
現場の経営者のマインド・視座に立った編集がどの程度求められているか
【8. 環境・データ面の前提】
その市場はどの程度伸びているのか、競合とどのあたりで差別化できるのか、
読者像が明確化されず、専門性・語彙レベル・論調の基準が確立できません。
これらの要件定義を明確にすることで、
各フィードバックが担当者の主観に寄ることなく、
方向性もブレず、記事品質も安定させることが可能になります。
つきましては、上記項目を満たした「要件定義書」をご共有いただければ、
その内容に基づき、安定した品質で記事執筆に取り組ませて頂く事が可能となります。





